当院では、日常的な診療や検査の円滑な実施のために、「包括同意」という形で患者さんのご理解とご協力をお願いしております。

包括同意とは

包括同意とは、日常診療の一環として行われる身体への負担が少なく、医師の立ち会いを必要としないような検査や処置について、あらかじめ広く同意をいただく考え方です。これにより、毎回個別の書面による同意をいただかなくても、必要な医療行為を迅速に進めることが可能となります。

包括同意の対象となる主な行為の例

  • 採血・尿検査・心電図検査・レントゲン撮影(単純撮影)
  • 体温・血圧・脈拍などのバイタルサイン測定、点滴や内服薬の投与(標準的な治療として行うもの)
    ※診療の一環として医師の判断により実施され、患者さんへの心身の負担が少ないもの

包括同意に含まれる検査等でも、まれに以下のようなリスクがあります

以下のように、一般的な検査・処置であっても、ごくまれに副作用や体調変化が起こることがあります。万が一異変を感じた場合には、すぐにスタッフにお知らせください。

行為 主なリスクや注意点
採血 皮下出血、針刺し部の痛み、めまい、迷走神経反射による失神など
尿検査 採尿時の羞恥感や不安感(特に介助が必要な場合)
心電図検査 電極貼付によるかぶれ、寒さや緊張による体調変化
レントゲン検査 微量の放射線被ばく(健康への影響はほとんどありません)
点滴・内服薬投与 アレルギー反応、穿刺部の腫れや痛み

個別に説明・同意をいただく場合

次のような検査・処置・治療については、リスクや選択肢について十分な説明を行い、患者さんご自身の判断に基づく個別の同意(インフォームド・コンセント)をいただきます。

  • 内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラなど)、手術や侵襲性の高い検査・治療、輸血など
  • 新たな薬剤の使用や治験

患者さんの意思を尊重します

包括同意の範囲内であっても、ご希望により特定の検査や処置をお断りいただくことは可能です。
ご不明な点やご心配なことがありましたら、どうぞお気軽にスタッフまでお声かけください。

2025年9月1日 桜十字病院