2023年10月に開催した元気フェスタにて

桜十字病院では、普段から病院を上げて応援しているプロバスケットボールチーム:熊本ヴォルターズとともに、介護予防体操『ヴォルさく体操』を開発し、その普及活動を行っています。

熊本のローカル番組での撮影の様子

ヴォルさく体操とは

桜十字病院と熊本ヴォルターズがタッグを組んで開発した介護予防体操です。

現在の日本では死亡や入院の原因として、転倒が常に上位に入ってきます。
ヴォルさく体操は日常生活での転倒を防ぐために、バランス能力の向上と運動不足の解消に重点を置いた体操です。

ヴォルさく体操が生まれた背景

日頃より応援いただいている地域の方々への感謝の気持ちを、熊本のみなさんが元気に過ごせるようなものでお届けしたい!という熊本ヴォルターズの想いを受け、桜十字病院と一緒にできることを考えた際に、”介護予防体操”が候補にあがりました。
当初は介護予防に重点を置いて進めていく方向でしたが、小児ケアなどの活動も行っている当院の強みを活かすことを盛り込み、全年齢を対象とした体操を開発することになりました。

体や健康状態によっては負荷が強いと感じる方もいらっしゃる可能性もありますが、こういった経緯で子どもからお年寄りまで満足できる『ヴォルさく体操』が誕生しました。

ヴォルさく体操の開発

ヴォルさく体操を作ったメンバーは、全員が桜十字病院のセラピストです。自主的に体操開発への参加を希望した、作業療法士が2名、理学療法士が4名の計6名で考案しました。

ヴォルさく体操の開発には実際のところ、多くの試行錯誤がありました。
一番難しかったのは、体操においてバスケット感、そしてヴォルターズらしさをどう表現するか、ということでした。そして、それを体への効果としてどのように結び付けていくかという点に、大変な苦労がありました。

『ヴォルさく体操』の開発に携わったセラピストたち

齊藤理学療法士
齊藤 理学療法士
村上理学療法士
村上 理学療法士
松尾作業療法士
松尾 作業療法士
北村理学療法士
北村 理学療法士
歳川理学療法士
歳川 理学療法士
水野作業療法士
水野 作業療法士

ヴォルさく体操で狙った効果

ヴォルさく体操をするもっとも重要な目的は介護予防です。
介護状態にならないためにバランスを鍛えるだけで、転倒しないバランス能力が向上します。
体の軸がしっかりするという点をしっかりとした効果として掲げられる体操に仕上がりました。

実際のスタッフにて実証

実際に院内で働く職員(当時65歳)に3か月間、お昼休みにヴォルさく体操を続けてもらい、『下肢筋力&バランス分析装置 ザリッツ』での評価データを比較しました。

ヴォルさく体操を始める前
体操を始めて約3か月後

注目すべきはバランスで、もともと安定域ではありましたが”とても安定”にまで向上しました。
総合得点についても評価の向上が確認でき、ヴォルさく体操の有効性を確認できたといえるでしょう。

実際に体操を行っていた職員も、次の点を実感しているようです。

ヴォツさく体操の効果を実感

こちらの職員は、バランスだけでなく、筋肉がついてきている実感や肩こりなども改善できたことに喜びを感じているようで、現在もお昼休みのヴォルさく体操を続けています。

地域の皆さまにも体験していただきました

桜十字病院では、『生き活き健康教室』として健康にまつわるイベントを毎月無料で開催しております。
2024年3月14日(木)の会では、地域の皆さまにヴォルさく体操と『下肢筋力&バランス分析装置 ザリッツ』での評価計測を体験していただきました。

2024年3月14日開催の『生き活き健康教室』では2つのグループに分かれてヴォルさく体操を行いました
ザリッツで評価計測を行いました
ザリッツでの評価計測を行いました
評価結果についてのアドバイス
お一人おひとりの席を回り、評価についての説明やアドバイスを行いました。

参加者さまのお声

お客さまの声
お客さまの声
お客さまの声
お客さまの声
お客さまの声

世代や健康状態などに合わせた改善の余地はまだまだありますが、今回の「生き活き健康教室」での開催は、今後の運用について大変参考になりました。

今後の展開について

今はまだ手探りの部分も多いため具体的には決まっていませんが、地域のサロンやイベントなどで皆さまに紹介し、生活の一部として取り入れてもらえるようになったら嬉しいです。
また、子供向けのバージョンも開発し、小児福祉施設や桜十字グループの放課後デイサービスなどでも行っていきたいと考えています。

現時点では毎月院内で開催している「生き活き健康教室」で、講演などの前にヴォルさく体操を行っていく予定です。

ヴォルさく体操